仕事中にラジオ代わりに朝から晩までYouTubeを再生しているのですが、2022年6月半ばころから急に、大手の広告ばかりを目にするようになった気がします。
それまでは地元飯田市の飲食店や小売店、解体業、市役所のコロナ注意喚起のCMを頻繁に目にしたのですが、それが全くと言っていいほど再生されていない気がするのです!※実際の検証データを後述します
(コロナについては警戒レベルが下がったので配信をやめた可能性もありますが)
自社のYouTube広告の視聴数が目に見えて減少
実際に飯田市のCMが減ったかどうかの検証は後述しますが、まずは自社のYouTube広告の配信状況を確認します。
設定はずっと変えていませんので比較になると思います。
広告がきちんと視聴されたかどうかは「視聴回数」で確認します。
視聴回数にはテキストリンクをクリックした回数も含まれるようですので、純粋な動画の再生数を調べるにはYouTubeチャンネルの再生数を見る方法もあります。
少なくとも「表示回数」は動画以外のバナーやテキストリンクでの表示も多く含まれ、純粋な動画の表示回数ではありませんのでご注意ください。
YouTube 広告と視聴に関する指標について
YouTubeの管理画面で再生数をみてみる。
YouTube動画のCM再生数
6月は減少
EC実践会の動画再生数
6月にアップ
ネットショップ広告の動画再生数
6月は減少
集客広告の動画再生数
6月は減少
ホームページ広告動画再生数
6月は減少
広告管理画面で視聴回数をみてみる
2022年4月
多いときは1日に50回、少なくても25回視聴されています。
1か月に1000回以上視聴されました。
テキストエリアへの表示も含めては17378回です。
2022年5月
視聴回数はおおよそ4月同様の結果です。
表示回数は10186回とかなり少なくなってしまいました。
2022年6月
26日までのデータですが、中旬ころから明らかに視聴数が減っています。
1日の視聴回数が25回を下回る事が多くなってしまいました…。
5月までの良い時が1日に25~50回の視聴回数だったのに比べ、18~25回ほとど、半分近い視聴になってしまいました。
1か月の視聴数はこのままだと1000回に届きません。
しかし、テキストエリア含めての表示回数は5月より良いです。
全体の露出が減っているということではなさそうです…。
視聴率を見てみると、5月より低いですが、4月と比べると6%台と同じくらいです。
地元飯田市のYouTube広告が出るまで終われまテン
本当に飯田市のYouTube広告が減っているのか??
家族総出でYouTubeを視聴し、調査しました。
念のため、家族で使っているアカウントと、事務所のアカウントの2アカウントでの検証です。
休みの日に5時間視聴しました。2アカウント分なので10時間です。
息子はCMを見るのを頑張りすぎて、イントロの一瞬で「それアマゾン!!会社員がめちゃくちゃ大変そうなやつ!」などと、どの企業の広告かわかるようになってしまいました(笑)
()は回数です。記載がないものは1回です。
家族で使っているアカウント
主に子供がゲーム実況系ユーチューバーなど子供が喜ぶチャンネルを視聴しています。
地元飯田市のYouTube広告
- 綿半ホームエイド
その他のYouTube広告
- マクドナルド
- ハリウッド映画
- じゃらんレンタカー(2回)
- ソフィー(2回)
- 任天堂
- アマゾンプライム(2回)
- ロート製薬
- マインクラフト
- ダイドードリンコ
- ディズニーピクサー
- ムーニー(2回)
- キャッシング
- 三菱電機
- ミンティア
- アニメ ワンピース
- ロキソニンEX
- ahamo
- 自民党の選挙CM
- 国民民主党の選挙CM
- SK-Ⅱ
- 東京銀座 脱毛エミナルクリニック
- ライオン システマ(2回)
- 楽天モバイル
- 象印(2回)
- シン・ウルトラマン
- 明治乳業
- アース製薬(2回)
- ユニ・チャーム
- 日清
- 眼鏡市場
- サントリー天然水
- ムヒ など
事務所のアカウント
仕事のBGMとして洋楽やゆるいゲーム実況ばかりを再生しています。
地元飯田市のYouTube広告
流れず
その他のYouTube広告
- アマゾンミュージック(2回)
- アマゾン(3回)
- アドビ(世界的にデザイナー御用達のデザインツール)(2回)
- N.(SNSで話題の化粧品。美容室か直販でしか買えない)
- キャッシング
- レクサス
- エクスペディア(3回)
- スーモ
- パンパース(2回)
- ココナラ(大手デザイナーマッチングサイト)(4回)
- チャットワーク
- 副業のためのLINE講義
- ダヴ
- アパホテル
- ピアノ練習アプリ
- 英会話練習アプリ(2回)
- セムラッシュ(デジタルマーケティングツール)
- 転職のビズリーチ(2回)
- 怪しい陰謀論のCM
- DELL
- WEBデザイナー養成講座
- 洗顔フォーム
- 米国株
- SK-Ⅱ(2回)
- チューリッヒ保険
- 花王
- au
- GoPro(カメラ)
- ラックス など
地元飯田市の中小企業やお店のYouTube広告が全然でない!!!
やはり、体感していた通りに地元飯田市のYouTube広告が激減し、TVCMで見るような有名企業の広告や検索・購買行動に合った広告ばかりが配信されていました。
唯一の地元企業、綿半ホームエイドは長野県の企業の中でもかなりの大手でTVCMも頻繁に流れています。
この変化は自分のアカウントだけ?
広告を報告し続けていたから??
スキップできない広告を早く終了させるための裏技として「広告を報告」があります。
不適切な広告として報告することですぐに終了させることができます。
すこし分かりにくいですが、動画の左下の「〇にi」のマークをタップすることで、動画を報告して強制終了できます。
これを多用していた時期のあとで大手ばかりの広告になったような気がします。
ただ、これをしていたのは家族用のアカウントで、事務所のアカウントでは行っていません。
友人たちにも協力してもらいましたが、飯田の広告は減ったものの、飯田市の解体業の広告は相変わらず流れるという人もいました。
当事務所のアカウントだけの問題かもしれません。(そうだといいのですが・・・)
収益化しているユーチューバーだけでなく、全ての動画に複数の広告が入るようになったり、冒頭の広告が2枠に増えたのに大手が強いのは、YouTube広告が飽和状態だから??
2021年6月1日にYouTubeの広告規約が変更されています。
YouTubeで「全ての動画に広告が表示される」利用規約の変更が?2021年6月1日より
2021年6月以前は収益化したアカウントにだけちょこっと広告が入っていましたが、最近は収益化してないアカウントにも複数の広告が入るようになりました。しかも冒頭広告は1枠から2枠に変更されたりと、広告の枠がどんどんと増えています。
大手企業の予算が消化されなかった分が、枠が増えたことにより優先的に露出しているのかもしれません。
TVに比べてYouTubeは安くCMを流せますので、大手にとっては安いもので、1か月何百万、何千万という予算を付けられます。
もともとTVでCMを出稿していたノウハウがありますので、広告動画の質も高いです。
TV用に撮影したものをYouTubeに流用するだけですから、制作費用据え置きでチャンネルが増える、しかも再生・クリックされた金額しか請求されない。こんなおいしい話はありません。
まとめ
- 知名度アップのためのYouTube広告は大手が参入し、レッドオーシャンになってしまった感がある。
- さらに、購買行動に基づく広告配信の色が濃くなり、飯田市民に対して広く浅く告知する動画は配信されにくくなった。
- 大手とCM品質や資金で勝負しても勝てないので、飯田市で知名度をアップするための少額での広く浅いYouTube広告活用を行う場合は注視しなければならない(せっかく動画をつくっても低予算では再生回数0回という場合もある)
いずれこういう時が来ると思っていましたが、思ったより早く来てしまいました。
もしくは当事務所が参入するのが遅すぎたのかもしれません。
当事務では少額からのYouTube広告運用サービスを始めたばかりでしたが、大手優位のこの状態が続くのであれば、少額で飯田市民に対して知名度をアップさせるという方法は考え直さなけばならないように思います。
ただ、例えば、リフォーム、エステ、脱毛、葬儀、結婚式、介護、クリーニングなど、地元密着型のサービスを検索したりネット上で予約などの購買行動を起こした場合、その購買行動をAIが感知しそれに合った広告として地元企業の広告が再生される可能性は残されていますので、やってみる価値がゼロになったわけではありません。
また、ネット通販向けの動画広告であれば、購買行動に基づいて配信されますので引き続き効果が望めるかもしれません。
しかしここでまた問題があります。
プライバシーの問題でGoogleとYouTubeの間で検索情報の共有が難しくなっており、1回や2回検索したり購入したくらいでは広告が表示される可能性が非常に低く、私のように朝から晩までデザインやウェブマーケティング関連情報を検索してようやく広告が表示されるレベルになっていると思われます。
BtoBの広告は期待できそうですが、BtoCはよっぽどカスタマーが熱心に長期にわたり繰り返し検索したり購買を続けないとYouTubeには広告が表示されなそうです。(リスティング広告は別です)
しかも検索や購入をしたのと同じGoogleアカウントでYouTubeを視聴していなければ、購買行動からのYouTube広告表示はできません。
大手の広告と購買行動に沿った広告は、普通のユーザーであれば嬉しい変化
普通のユーザーは質が高く安心な大手の広告と、自分の興味のある広告が増えるのは大歓迎ですのでYouTubeとしては正しい方向に進んでいるということでしょう。
しかし出稿する中小企業側としては予算が高くなっていったり、大手と予算勝負になるのはたまりません。
願わくば、広告の枠がもっと増えて、YouTubeが広告の多様性を考慮し、大手だけでなく地元の知名度アップ的な広告も放映されるようなAIの変更がかかるとありがたいのですが…。
そうなることを願って、今後も動向を見守りたいと思います。