2021年のマーケティング動向
まずはこちらの記事から。
1.Cookie規制の中でのデジタル広告の在り方
2.家庭内時間の充実により注力する生活者への対応
3.オウンドメディア&コンテンツマーケティングの強化
4.基礎事項の見直し、足元固めをしっかりと
5.新規事業などへリソースが振り向けられるように
6.広がるマーケターの活躍領域
1については、何度かブログでも触れてきました。
これはコロナ禍とは別の個人情報保護強化の動きですが、コロナ禍でフェイクニュースへの注意喚起やYMYLジャンルの正確性が厳格化されたことも影響し、推進力を得たように感じます。
3と4が連動しているのは言わずもがなですが、4と5は相反するようで、密接な関係にありそうです。
- ユーザーへのダイレクトな情報発信
- 自社の強みや基礎的な部分、リピーターへの訴求の強化
- それを受けての新事業展開
これらはどれか一つだけ取り組んでも効果が上がりにくく、すべての取り組みがうまくかみ合ってこそ大きな効果が生まれるのではないでしょうか。
コロナ禍でも新規事業を焦らない
2020年のコロナ禍で感じたことは「時代の大きな変化があったからと言って、その時に焦って思い付きで新事業を考案しているようでは遅いし、長期的な判断を誤る」ということです。
2020年3月頃から、コロナ関連の補助金が盛んになったこともあり、ネットショップ制作のお問い合わせを多くいただきました。
当時としては藁にもすがる思いでお問い合わせいただいた気持ちはとてもよくわかるのですが、正直、事業計画としては甘いものが多く、その点は腹を割って「これでは成り立たない」と意見を言わせていただきました。
「実店舗がだめだからとりあえずネット。補助金も出るしお得」という動機でお問い合わせいただいた方は、結局、一番苦しい時期が過ぎたり、他で補助金のあてがついたりしてネットショップ制作を見送られる方が多かったです。
コロナ禍でもネットショップで成功されている方は、遅くても2019年にはネットショップをオープンされた方たちです。
コロナ禍以前から、地元の過疎化や顧客の高齢化での売り上げ低迷を感じられており、ネットショップ運営を開始されていました。
集団から個人、同調から個性と専門へ。
時代はどんどんとマスメディアからパーソナルメディア(インターネットやSNSやline、YouTubeなど、個人の趣味趣向に合わせ自由に情報収集できるメディア)へと変化してきているように思います。
昭和や平成の時代のように「若い女性はみんなアムラー」「男性は野球を見てタバコと酒とキャバクラ」「甘いものが好きなのは女性」「競馬に行くのはおじさん」というような典型的な消費者像は崩壊し、ユーザーが人目を気にせず自分らしく多種多様な選択肢からフラットに好きなものを選べる個性の時代になりましたし、そういう売り方ができる時代となりました。
商品に魅力を感じるターゲットやペルソナを細かく分析し、それぞれの趣味趣向に合った広告を展開することが必須となり、マーケティングの重要性は増してきました。
まとめ
コロナ禍に見舞われたからと言って、今までの世界がすべて崩壊して再構築されるわけではありません。
世界も歴史もいつも地続きです。
大きな変化に大きな減収などで焦る気持ちは当然ですが、だからこそ今までの強みや経験を活かしながら、冷静に情報収集を行い、今後の戦略を立てる必要があると感じています。
2021年からのマーケティングは専門家のものではなく、ビジネスをするすべての人が身に着けるべき技術となるように感じます。