WordPressでサイトを運用していると、「何もしていないのに急にレイアウトが崩れた…!」という恐ろしい瞬間があります。
先日、まさにその現象が太陽学園のサイトで発生しました。
しかも トップページは生きているのに、投稿ページだけが完全に崩壊。
今回はこのトラブルを、
F12(開発者ツール)でコードを確認 → 原因を特定 → 親テーマの再インストールで復旧
という流れで解決したので、実例としてまとめます。
■ 突然のレイアウト崩壊
ある日、投稿ページを開くと
- コンテンツ幅が崩れてフルスクリーンに広がる
- ヘッダーが縦にながくなってリンクボタンが表示されない
- サイドバーが巨大に表示される
という状態に。
“CSSが壊れたのかな?” と思うけれど、
実際にページの <head> を見ると CSSは全部読み込まれている。
なのにレイアウトだけめちゃくちゃ、という謎の症状でした。
■ F12(開発者ツール)で原因を探る
一番役に立ったのが F12キーで開く「Elements(ソース確認)」。
ここで、
「HTML構造そのものがどう出ているか」 を確認できます。
▼ 普通のSANGOなら
<body>
<div id="page" class="site">
<header class="c-header">…
このように
SANGO特有の “wrapper / container / header” が必ず出る 仕組みになっています。
ところが今回の崩れているページでは…
▼ 実際に出ていたHTML
<body>
<div id="wpadminbar">
<div id="container">(本文)
<style>…
なんと、
SANGOの構造が1本も出ていない!!!
つまり:
= CSSではなく
= HTML骨格そのものが読み込まれていない
= テーマテンプレートの読み込みが途中で止まっている
ということが F12 で初めて判明しました。
この段階で
「CSSを直しても意味がない」
ことが確定します。
■ 原因候補を順番に切り分けた
HTMLが出ていない=テーマが途中で止まっている、というときの原因は大きく3つ。
- index.php のパスずれ
- WordPressアドレス / サイトアドレスのズレ
- 親テーマ(SANGO本体)か functions.php のエラー
1と2を確認したところ、いずれも正常。
(index.php も確認済み、URL設定も正しい)
つまり残るのは 親テーマのファイル破損。
調べてみると、WordPress の更新や、テーマ更新の途中エラーなどで
親テーマ内の functions.php / header.php が壊れることがある とのことでした。
■ 親テーマ(SANGO)を再インストール → 即復旧!
最終的に行ったのは:
【SANGO親テーマの再インストール(上書き)】
- 外観 → テーマ → 新規追加
- ZIPアップロード
- 「すでに存在しています。上書きしますか?」 → OK
これだけ。
すると…
一瞬で元どおりになりました!!!
(本当に即復旧)
SANGO本体の中の破損ファイルが正常な状態に戻ったことが原因です。
再インストールでなくても、新バージョンに更新でも直る可能性が高いので、新バージョンに更新のマークが出ている場合は試してみる価値があります。
■ まとめ:レイアウト崩れの原因は「CSS」じゃないことが多い
今回の経験で、改めてこう思いました。
✔ レイアウトが崩れたとき
→ F12(開発者ツール)で HTML構造を見るのが一番早い
✔ CSSが正常に読み込まれているのに崩れるとき
→ テーマが読み込まれていない=テンプレートの停止
✔ SANGOの場合
→ 更新途中のファイル破損で header.php / functions.php が壊れることがある
✔ 親テーマの再インストールは“超有効”
→ ほぼ確実に復旧する
■ 今回の一件は、今後のトラブルシューティングの知識として大きい
- 「F12でHTML構造を見て、テーマが動いているか確認する」
- 「CSSではなくテーマの読み込みエラーを疑う」
- 「親テーマの再インストールという選択肢」
これらが分かっていれば、
同じようなトラブルに遭ったときも
すぐに原因を切り分けられます。
■ おわりに
今回は 原因が分かれば一瞬で直るトラブル でしたが、原因が見えないまま CSSだけ触っていたら、確実に数時間失っていたと思います。
同じような状況で困っている人の参考になれば嬉しいです。


