2022年までのホームページ制作会社に必要だったスキル
デザインスキル
まずは見た目のデザインは外せません。
分かりやすく、PCでもスマホでもきれいに表示され、通信容量も押さえたデザインができるスキルが必要です。
コーディング・プログラミングスキル
デザインをホームページとしてブラウザで表示できるようにコーディング・プログラミングするためのスキルが必要です。
SEO(Google関連サービス)の知識
ホームページを公開しても検索エンジンで上位に表示されなければ集客できません。
アナリティクス、サーチコンソールなどのGoogle関連サービスを熟知し、SEO、MEOのスキルも必要でした。
WEB広告の知識
SEOも重要ですが、そう簡単にはいきませんので、広告を使用する必要があります。
Google広告をチューニングできる知識が必要でした。
SNSの知識
ホームページに限らずWEBで集客する場合、SNSとの連携も大変重要になります。
特にSNSでの広告出稿の知識があるとクライアントさんに喜ばれます。
2023年の変革
「ChatGPT」の出現による検索エンジンの仕組みが大きく変わる可能性
これはかなり大きな変革だと思います。
ChatGPTはとても便利で、あっという間に私も愛用者になりました。触ったことがない方はぜひ一度使ってみる事をおすすめいたします!
注意点としては、頻繁にそれらしい嘘を吐く事があるのですが、それを承知していればうまく付き合えそうですし、今後精度があがればそれも少なくなると思われます。
ChatGPTはマイクロソフト社の開発したツールで、Bingの検索エンジンのホーム画面をチャットにしてしまうのではないかとも言われています。検索結果画面が存在しなくなるかもしれないのです。
Googleも対抗して「バード」というチャットボットを発表しました。
グーグル、チャットGPTに対抗する新サービス「バード」投入へ
「P-MAX」広告などのAI広告の発達
これは2022年代からの変化なのですが、Googleの「P-MAX」広告や、Facebook・InstagramのMETA広告はAIで学習や分析を行い、購入確率の高いユーザーに広告を表示させるようになりました。
Adobeの制作ツール「XD」
XDは以前からあるツールですが、後述する「SVG」の台頭によって、XDでデザインをして欲しいという案件が増えました。
XDリリース初期は、開発者同士でのデザインフレームの共有や、ミーティング用ツールという立ち位置が多かったそうですが、今やデザインツールとして広まっています。
なんといってもリモートで共有しやすい事、SVGでの書き出しがスムーズな事、ベースとなるHTMLコードが自動で書き出される事が大きなメリットです。
ベクター情報を保ったままWEB上にアップできる拡張子「SVG」
これも大きな改革でした。
詳しくは後述しますが「jpg」「png」といった、ベクターデータ保持できないドットの画像しかなかったのが、ベクター情報を保ったままWEBに適合した「svg」の登場でデザインの在り方が大きく変わりました。
2023年以降、不要になるかもしれないホームページ制作スキル
Photoshopでのホームページデザインスキル
2022年まではPhotoshopでホームページデザインをするのが主流でした。
これにはきちんとした理由があります。
ホームページなどを表示させる画面は「jpg」などの画像データでコーディングするのが一般的でした。これはjpgなどのドットで構成されている画像データ以外はホームページ上で表示できなかったためです。
一方、illustratorのデータは「ベクター」と言われるいわゆる編集可能な「線」のデータです。
以下、画像を比較してみてください。
上:illustratorのベクターデータのスクショ、下:jpgのデータのスクショです。
下の方がギザギザしているのがわかると思います。
上のようなillustratorで滑らかなベクターデータのデザインを行ったとしても、最終的には下のような「jpg」や「png」といった画像パーツに書き出されますので、実際に表示されるのは「ベクター」を破棄した「ドット」の情報になってしまいます。
illustratorできれいにデザインできた!と思っても、実際の出来上がりとイコールの見え方ではなく、デザインの表現に乖離が生まれますので、illustratorでホームページのデザインをするのはよろしくないと言われてきました。
しかしベクターデータを保持したままホームページ上に表示できる「SVG」という拡張子ができました!
拡大縮小できる滑らかなベクターデータの方がいいに決まっていますので、今後はillustratorもしくはXDでのデザインが優遇されるのは間違いないと思います。
Photoshopベースでのホームページデザインは明確に時代遅れになるでしょう。
コーディング・プログラミングスキル
コーディングスキルは今すぐ全く必要がなくなることはないと思います。XDから書き出されるコードはまだまだ技術者による調整や補足が必要です。
しかしAdobeがデザイン優位でコードが書き出せるXDなどのソフトの開発に前向きである事がうかがえますので、このまま発達すればデザインカンプを入力するだけでかなり完璧なコードが吐き出される未来はそう遠くないと思われます。
SEO(Google関連サービス)の知識
先述した「ChatGPT」の登場で検索結果画面がなくなるかもしれませんので、SEOという概念自体がなくなる可能性があります。
個人的にはこれは喜ばしい進化だと感じています。
検索エンジン対策はブラックボックスでクライアントさんに説明するのも大変ですし、Googleなどの検索エンジンのさじ加減で順位をつけられているのは、ある意味不公平では?と感じます。
広告だけになった方がよっぽど公平で効率的な気がしています。
SEO対策は手探りで大変なのに、思ったほどの効果がない時もありますし、クライアントさんにしたら上位表示されて当たり前という感覚で、順位にこだわりすぎて手段が目的になってしまう場合も。いっそ順位が付かなければいいのにと思う事も多々あります。
もし検索結果画面がなくなり、チャットと広告だけになればかなりシンプルでスッキリするように感じていますので、この流れは歓迎です。
WEB広告チューニングスキル
今までは人の目で見て、分析して、予想をして広告をチューニングしていました。
今後はそれを全てAIがやってくれますので、分析や広告チューニングスキルは不要になります。
2023年以降、重要視されるであろうホームページ制作スキル
XD・illustrator・Photoshopを駆使したデザインスキル
illustratorとPhotoshopを最適に使用することができ、illustratorでのベクターデータをXDに移したり、SVGで書き出したりというスキルが必要になると思います。
GoogleとSNSのAI広告を使いこなすために出稿手続きを適切に行えるスキル
AI広告はうまく動けばお任せでよいのですが、そこまで行くのがなかなか大変です。
まずは設定が複雑化していると感じます。
動き始めれば楽だけど、動かすまでに入力する箇所が多い…本人確認のためだったりAI学習のために連携を行うツールが多く一つでも漏れるとAIは動かない…しかもUIは日々変化し、新しいツールがどんどん出てくる…。
そんな業界ですので、チューニングはAIに任せたとしても、手続きや入力の知識は常にアップデートが必要です。
クライアントに広告の重要性を理解してもらえる技術
これもこのあと記述しますが、今後は広告を出さないと指名検索でないとホームページを一切見てもらえないという事が起こる可能性がありますので、クライアントに広告の重要性を理解してもらう説明スキルが非常に重要になります。
検索画面がなくなったら、どうやってユーザーにホームページを見てもらうの?
おそらくAIチャットボットのUIに広告が出るようになると思いますので、広告からの集客が中心になるのではないでしょうか。
今は無料で使えているAIチャットボットですが、近いうちに無料プランには多くの広告が表示され、広告なしの有料プランが出ると思います。
youtubeやTwitterなどの流れを見ればそうなることは明確です。
そもそも私たちが行っている検索対策というのはGoogleなどの検索エンジンにとっては実は邪魔なものなのではないか…と個人的には思っています。
なぜならホームページ制作業者がSEO対策をしてもGoogleなどには1円も入らないからです。
お金を払ったサイトだけが表示される事は検索エンジン各社の悲願なんじゃないかな…と考えていました。
それがAIチャットボットで実現するかもしれないのです!
「検索対策なんて無駄な努力せずに、広告出しなさい、面倒なチューニングはAIに任せてお金だけ払ってください。」という世界。
この流れは加速し、広告を出さないと誰もホームページを見てくれないというところまで行く可能性があると思っています。
まとめ
2023年は大きな変革が始まったと感じています。
- 検索エンジンを持つ企業から高性能AIチャットボットのリリース
- svgなどホームページ表示のための技術革新
- XDなど制作ツールの進化
今までの常識を全て捨てて、私も生まれ変わらなくてはと感じています。
これからの展望に照らして技術やツールの取捨選択を行う時期と感じます。
いつまでも古い考えや古い技術にしがみついていては食べていけません。
ちなみにこのブログは1日400件のアクセスがあります。
「飯田市 ホームページ制作」の検索ワードでずっと1位です。全国規模のまとめサイトや比較サイトにも負けないで上位にいます。
検索対策を全力で頑張った結果なのですが、それで集客につながったかというと…分からないのが正直なところです。
SEOとか関係なく、ただ書きたくて自分のために書いている今日この頃です。