元リクルート広告制作マンが考える、良い採用サイトの作り方

動画や採用専用ドメインでのリッチな採用サイトが主流

人にフューチャーしすぎるリスク

採用広告の手法として根強いのが「実際に働いている人のプライベートも含めてドラマチックに描き、ターゲットの興味を引く」手法です。

とても感動的で心に残りやすい手法ではありますが、個人的にはあまり人を中心にしすぎる採用広告には慎重な考え方です。

社員さんやスタッフが出たがらない場合があったり、負担が大きい

仕事の場面なら問題ないかと思いますし、本人が喜んで出演しているのならいいのですが、名前や年齢を明かしてプライベートまで含めてフューチャーすることは、本人への負担が非常に大きいです。しかし、リアリティを追求するなら個人情報を絡めた演出は効果的です。この板挟みが頭を悩ませるところです。

こちら側がそういう演出をしたくても、出たくないという方も多く「名前が出ないなら」「顔がはっきりうつらないなら」という条件で撮影させていただいたりインタビューさせていただくことも多いのが現実です。

まずは、喜んで出演してくれる社員さんがいるかという点が重要です。
いないのなら無理してやってもらうのは社内の雰囲気や信頼関係に響きますので、避けた方がよいと思います。

退社してしまったら使えなくなってしまう場合が多い

高額な費用をかけて取材したりムービーを作っても、退社してしまったら全てお蔵入りになってしまうという可能性もあります。

折角、時間とコストをかけて作るなら、ある程度安定して長く使えるものにした方が会社の利益になると感じます。

出演することで社員さんが不利益を被る可能性も

ホームページや動画広告として世間に出る事は、少なからず不利益にもなります。
気になる方は、自分の顔や名前がいつでもだれでも知れる環境にあるというだけで、心に大なり小なり重いものを抱えて生活することになります。

最近では学校教育でもネットリテラシーや個人情報の教育をしっかりしますので、若い方ほど出たがらない印象です。
また接客業界では「ビジネスネーム」という仮名を設けて従業員のプライバシーを守る企業も出てきました。

そんなご時世ですから、会社としてそういったリスクを負わせてまでやるメリットがあるか十分に考える事が必要です。

自社のカラー、譲れないことや言いたいことを明確にし、ブレないサイトを作る

例えば、社員一人ひとりの紹介ムービーがある会社だとして、それを見て入社したいと思うのはそういうムービーを撮られても構わないという人でしょう。

営業の会社であれば、人に顔が知れる事を嬉しいと思えるような人が向いていると思いますので、理にかなっています。

しかし、そうでないのに無理をして「なんかかっこいいし、流行っているので社員の紹介ムービーを作る」というのであればちょっと立ち止まって考えた方がよさそうです。

大切なのは「自社のカラーであるかどうか、譲れないことや言いたいことを言うためのコンテンツかどうか」です。

まずは、自社の強み、風土、今活躍している社員さんの特徴などを箇条書きにして整理してみましょう。

「こんな人が来てほしい」の妥協をしない

まずは「こんな人が来てほしい」を大切にしてください。

この質問をすると「夢のような話ですが…」「こっちの勝手で恐縮ですが…」とおっしゃる方が多いのですが、どんどん夢のような人材、勝手なイメージを膨らませてください!!

条件の安売りをしない

楽天などのモールでの値引き合戦と同じように、採用・転職サイトでは条件が並んで比較され、なかなか採用できないから

その割にはマッチしない人材が問合わせてくるという悪循環に。マインドシェアがされず、条件さえよければどこでもいいというのではなかなか長続きしません。

好条件であることは有利になりますが「なぜこの条件なのか」を先に打ち出し、マッチするような人材をこう待遇しているという流れを作りましょう。

まとめ

採用広告、採用サイトは見た目のかっこよさ、働いているスタッフさんをクローズアップすることは基本的な手法となり外せないことは確かです。

しかし、ただかっこいいという事を突き詰めたり、スタッフさんのプライベートまで切り売りするという事については立ち止まって考え、どういった人材が欲しいのかという事を一番大切にしていくのが良いと思います。

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