メールの不具合はビジネスに直結する大変なトラブルです。
しかし、以下のような場合は特にヒントが少ないので原因が究明しにくいです。
特定の宛先にだけメールが送れない。エラーメッセージも来ない。
症状
- 特定の宛先にだけメールが送れない(特定の宛先からも受信はできる)
- エラーメッセージがない。普通に送れたと思ったら先方にはとどいていない。
- 色々なPCやメールクライアントから試しても送れなかった。
- 送信先では他アドレスではこのようなトラブルはない。
- 送信元でもこのようなトラブルはない。
メールの送信の流れのどこに原因があるか?
メールが送られる仕組みは以下です。
送信元のPC
↓①
Xサーバー
↓②
相手のサーバー
↓③
相手のPC④
この①~④の間に原因があります。
① 送信元のPCからXサーバーまでの間にエラーがあった場合
この場合は「送信できませんでした」などとメールクライアント画面上でエラーメッセージが出ます。
主な原因
- PCやスマホのネットワーク不具合。インターネットに繋がっていない、不安定である。
- メールクライアントのサーバー設定に問題がある。サーバーの設定入力が間違っている。
- Xサーバーに何らかの障害が発生している。
②Xサーバーから相手のサーバーへの間にエラーがあった場合
Xサーバーからエラーメッセージが送信されてきます。
すぐに送信されてくることもあれば、少したってから送られてくることもあります。
全文英語ですが、送信先アドレスや送信元アドレスが掲載されているので注意してみればわかりやすいです。翻訳にかければ原因が特定できます。
主な原因
- メールアドレスを間違えている
- Xサーバーもしくは相手のサーバーに何かしらの不具合があった場合
- 相手先がキャリアメールでPCメールを受け取らない設定にしている場合
- 大きな容量の添付データを送ろうとしてはじかれてしまった場合
③送信先のサーバーからPCへの間に不具合があった場合
この場合は送信先の協力を得ない限りは特定することが難しいです。
主な原因
- セキュリティの問題ではじかれている
- システムの問題ではじかれている
④送信先のPCには届いているが、PC内で不具合があった場合
簡単に言いますと、届いているのに相手が見逃している場合です。
これも送信先の協力を得ないと特定することができませんが、目に見えているので送信先のサーバーが原因であるよりは解明しやすいです。
主な原因
- 迷惑メールフォルダに入ってしまっている
- スパム扱いでゴミ箱に入ってしまっている
- 転送設定をしており「受信したらサーバーに残さない」という設定にしている場合。どちらかのメールでは受信できない。
調べられるところで可能性の高いところから潰していく
今回の症状をおさらいしましょう。
症状
- 特定の宛先にだけメールが送れない(受信はできる)
- エラーメッセージがない。普通に送れたと思ったら先方にはとどいていない
- 色々なPCやメールクライアントから試しても送れなかった。
- 送信先では他ではこのようなトラブルはない。
今回の特徴は「特定の相手への送信の時だけ」と「エラーメッセージがない」ということです。
①や②の場合であればエラーメッセージが表示されますので可能性は低く、他のメールにも影響がありますので、③か④の先方のトラブルである可能性が高いです。
添付データがあるなら添付データを付けないで送ってみる
添付データが大きすぎる、添付データがウイルス対策ソフトに引っかかってしまっているなどの疑いがあります。ただ、その場合もエラーメッセージが送られてきますが、添付のせいでメールが送れないということは頻繁にありますので、まずはその可能性を検証しましょう。
エラーメッセージが受信できるかの検証をしましょう
エラーメッセージが受信できていない、もしくはスパムフォルダに入ってしまっていないかの確認をします。
自分のアドレスの@マークより前を適当に変更して、存在しない架空のメールアドレスにメールを送ってみましょう。
例)abcd1234@in-ranch.com
エラーメッセージが受信できれば正常です。
エラーメッセージが返ってこない場合の主な原因
- メールサーバの障害により、メールの送受信遅れている(正常に送信できている扱いなのでエラーメッセージが来ない)
- 送信先で迷惑メールフォルダに入ってしまっている
- メール送信の規制を受けており、かつ相手のサーバーがエラーメッセージを返さない設定をしている
- 相手が転送設定をしていて「受信したらサーバーに残さない」という設定にしている場合。1つのアドレスには届くが他のアドレスには届かない。(この場合は他のメールでも同じようにトラブルになるので今回には当てはまらない)
- エラーメッセージが受信できないようになっている(送信元の原因)
「特定の宛先に送信できない」「エラーメッセージがない」場合は相手に原因がある事が多い。
このようにエラーメッセージが来ない場合のトラブル原因は相手側にあることが多く、相手先の調査協力が必須なのですが、確たる証拠もなく「そっちが原因じゃないですか?調べてください」とは言いにくいです。
Xサーバーに問い合わせましょう!
今回の場合できること。まずは「①や②でないかどうか調べること」が必要になります。
Xサーバーのサポートに問い合わせをすればメールログを調べてくれます。
・送信元アドレスと送信先アドレスを記載しましょう。
・送信日時は必ず分単位で伝えてください。可能な限り直近の情報を送信してください。
送信日時と時刻も必要ですのでかならず記載するようにしましょう。
24時間以内に返事がきます
今回についての調査結果は「相手のサーバーにて何かしらの原因でブラックリスト入りしているためにはじかれてしまっている。Xサーバーの方から解除してもらうように働きかけます。2~5日で解除される事が多いですが、もっとかかるかもしれません。解除されても連絡がこないので解除されたかどうかはわかりませんのでご了承ください。」とのことでした。
まとめ
特定の相手にだけメールが送れない、エラーメールも返ってこない場合は、相手方のサーバーにてセキュリティの問題ではじかれてしまっている可能性が非常に高いです。
Xサーバーであればお問い合わせをすれば24時間以内に原因を探してくれ、ブラックリストに入ってしまっている場合はXサーバーの方から解除を働きかけてくれますので安心です。