収益化していないYouTube動画にも広告が表示される仕様について

収益化していないアカウントの動画にも広告が表示されるように

2022年6月13日、このようなニュースが流れました。

所ジョージ、10年続けたYouTubeチャンネルを閉鎖へ「広告がつくので」 ファン「最後まで潔い」

黎明期の動画創作活動の場ではなく、今や巨大広告メディアになってしまったYouTubeに、アーティストとして別れを告げた形です。

かつては、収益化していないアカウントの動画に広告が入ることはありませんでした。しかし2021年6月の利用規約変更以降、収益化していないアカウント(YouTubeパートナープログラム=YPPに参加していないチャンネル)の動画にも、YouTube側の判断で広告が表示されるようになっています。この場合、広告収入は投稿者には分配されません。

「収益化オフ」で広告を外せるのは“収益化しているアカウント”だけ

ここはとても誤解されやすいポイントなので、整理しておきます。ひとくちに「収益化オフ」と言っても、意味の全く異なる2つのケースがあります。

ケース①:収益化しているアカウント(YPP参加者)が、特定の動画だけ収益化をオフにする

YPPに参加しているチャンネルは、動画ごとに「収益化する・しない」を選ぶことができます。収益化をオフにすれば、その動画には広告が表示されません。投稿者自身が「個々の動画で広告表示を無効にする」設定で広告をコントロールできる、ということです。

参考URL:YouTubeヘルプ「個々の動画で広告表示を無効にする」

※この記事では当初、「収益化しているアカウントが収益化オフにしても広告が入ってしまう」と記載していましたが、これは誤りでした。正しくは、収益化しているアカウントであれば収益化をオフにすることで広告を外せます。お詫びして訂正します。

ケース②:そもそも収益化していないアカウント(YPP非参加)

問題はこちらです。YPPに参加していないチャンネルには、そもそも「広告表示を無効にする」という設定自体がありません。YouTube側が広告を掲載すると判断すれば、投稿者の意思とは関係なく広告が表示され、それを止める手段がありません。

収益化していないアカウントには「広告を表示させない」という選択肢がない

YouTubeで「収益化していない動画」にも広告表示 拒否はできない? Googleに聞いた

上記の記事で、Googleがはっきりと回答しています。

―― 動画の投稿者が広告掲載を拒否することは可能でしょうか

Google:動画投稿者が広告掲載をオプトアウトできる選択肢はありません。

YouTubeの動画広告の頻度は、今後もどんどん増えていくと考えられます。スキップできない広告を3本連続で見せられた、という報告もあります。

背景にはYouTube Premiumの存在が大きく影響しています。「広告が嫌なら有料で見てね」と有料の選択肢を用意したことが、無料視聴に広告を増やしていく大義名分になっている面もあります。

外部サイトに動画を埋め込んでいる場合は注意

公式サイトなど、外部サイトにYouTube動画を埋め込んでいる方は注意が必要です。

YouTubeは再生が快適で容量も軽く、動画共有サイトとして非常に優れているため、企業サイトの動画でもよく使われています。ただし、収益化していないアカウントの動画でも広告が表示される可能性があるため、企業サイトに埋め込んだ動画を再生したときにも広告が入ってしまうことがあります。

広告のAIは検索やチャンネルとの関連性を重視するため、競合他社のCMが自社サイト内で頻繁に流れる、といった最悪の事態にもなりかねません。

なお、自分で権利を持たないコンテンツ(音楽など)を含む動画の場合は、その権利者が広告掲載を選ぶことで広告が付くこともあります。

広告を絶対に入れたくないという場合は、YouTube以外の方法で動画をアップする必要があります。

まとめ

いまやテレビを抜く勢いで視聴されているYouTubeですが、テレビと同じくCMで収益を得る方向に舵を切りました。広告の出稿者が増えるにしたがって広告枠がひっ迫するため、収益化していない動画にもどんどんCMが流れていくことが予想されます。

ポイントを整理すると、次のようになります。

  • 収益化しているアカウント(YPP参加) → 動画ごとに収益化オフにすれば広告を外せる
  • 収益化していないアカウント(YPP非参加) → YouTube側の判断で広告が付き、拒否はできない

企業サイトなど、イメージを重視する動画を埋め込む際には、YouTube以外の方法も検討するのが重要になりそうです。

 

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