Webサイトの運用で「今のサーバーから別のXServerアカウントへドメインを移したい」というケースがありました。
しかしサポートに問合せてみると、XServer同士でドメインを直接移動はホームページが一時的に表示されなくなったり、メールの送受信ができなくなる可能性があるので注意が必要とのことでしたので以下にまとめます。
XServerでは同じドメインを複数のサーバーに設定できない
XServerの仕様上、すでに別のXServerアカウントで設定されているドメインは、重複して別のサーバーアカウントには登録できません。
そのため、現在使っているサーバーからドメインを削除してから、新しいサーバーに追加設定する必要があります。つまり、一時的にそのドメインが利用できなくなる時間が発生するということです。
ドメイン移動の基本的な手順
XServer内でドメインを移すには、以下の手順が必要です:
- 新しいサーバーの契約を申し込み
- 現在のサーバーからデータのバックアップ(ダウンロード)を取得
- 現在のサーバーでドメインの設定を削除
- 新しいサーバーでドメインを再設定
- 新しいサーバーにデータやメールアドレスをアップロード・作成
この手順の3と4の間でドメインが一切設定されていない、どこのサーバーにもデータが存在しない「空白の時間」が生まれてしまいます。
ドメイン削除に関する問題点
削除するとすべてのデータが消える
ドメイン設定を削除すると、ホームページのファイルやメールアカウントなど、そのドメインに関連するすべてのデータがサーバー上から消えます。削除前に必ずバックアップをとっておきましょう。
メールデータのバックアップは注意が必要
メールデータをFTPなどで保存する際、Windowsでは使えない文字がファイル名に含まれている場合があります。
このせいで保存時にエラーが出たり、アップロード先でメールデータが壊れることもあるので要注意です。
そもそもメールのバックアップは手間ですし、送受信できない時間があるのも大問題です。
クライアント様の業務を停止させてしまう恐れがあります。
移行後のDNS情報の浸透に時間がかかる
ドメインを新しいサーバーに設定しても、すぐには反映されません。
DNS情報の浸透には、数十分〜最大24時間程度かかることがあります。
その間は旧サーバーの設定が削除されているため、ホームページが表示されなかったり、メールが届かない時間帯が生じます。
表示やメールを止めずに移行したい場合は?
「ホームページやメールをまったく止めたくない」という場合は、XServer内で直接移動するのではなく、一度XServer以外のサーバーにドメインを移したうえで、最終的にXServerの新しいサーバーへ戻すというステップが必要です。
例:XServerの旧サーバー → 他社サーバー → XServerの新サーバー
手間は増えますが、こちらの方が安全な方法と考えられます。急がば回れの精神です。
まとめ
XServer内でドメインを移動する際は、
- サーバー間で同一ドメインの重複登録ができない
- 一時的にWebサイトやメールが使えない時間が発生する
- バックアップやDNS浸透など、慎重な対応が必要
という点を踏まえて、他サーバーを経由させるのが安全です。