10年前は自社サイトのブログで親しみを持ってもらっていた
かつて、企業の魅力を伝える手段として活躍していたのが「公式ブログ」でした。とくに10年前は、自社サイト内のブログで社内の雰囲気や社員紹介を行い、求職者や関係者に親しみを持ってもらうのが一般的でした。
しかし現在、多くの企業が「自社ブログ」から「Instagram公式アカウント」へと発信の場を移しています。その背景には、次のような要因があります。
3つの要因によって「公式サイト内のブログ」から「公式Instagramアカウント」に移ってきた
1.会社を知らない人に見てもらうならInstagram
自社サイトにあるブログは、そもそも「会社名を検索した人」にしか届きません。つまり、すでにある程度関心を持っている人が対象になります。
一方、Instagramは「まだ会社を知らない人」にも投稿を届けることができます。
ハッシュタグやリール、アルゴリズムによるおすすめ機能によって、より広い層に自社の雰囲気を知ってもらえるのです。
2.Googleの検索アリゴリズムの問題
以前は「ページ数が多い=良いサイト」とされていました。そのため、日常の出来事やイベント報告などを積極的にブログで発信していた企業も少なくありません。
しかし現在は、「ページの質」がより重視されています。業務と無関係なブログ記事を大量に投稿しても、SEO上のメリットは薄く、場合によっては逆効果になることもあります。
3. Instagramで採用を意識した情報発信が主流に
採用活動の一環として、Instagramを活用する企業が増えています。
社員紹介、社内イベント、福利厚生、働く環境など、写真や動画で直感的に伝えられるのがInstagramの強み。
とくにZ世代を中心とした若年層にとっては、企業の雰囲気や価値観が見えるSNSの方が、ブログよりもずっと親しみやすくリアルに映ります。
就活生の約9割がSNSをみて入社意欲増加、視覚的情報を得られるインスタとTikTokが人気
「選考に進む上で何を最も重視しますか?」という問いに、63.3%が「会社の雰囲気」と回答。
2位の企業理念11%を大きく突き放しました。
生の雰囲気を探るためにInstagramを見た学生は約9割、そのうちの99.7%が「入社意欲が増した」「変わらない」と前向きな返答をしています。もはや「Instagramを運用している=好印象」といってもいい数値です。
このことからも、堅苦しいイメージの企業ブログよりも親しみやすいInstagramの好感度・親近感が高い事が分かります。
まとめ
- 公式ブログは「会社名を知っている人向け」、Instagramは「会社を知らない人向け」
- 会社の雰囲気を伝えるために発信する専門性の低い内容のブログ更新は、SEOでマイナスになることも
- 採用を意識するなら、Instagramでの発信が効果的
これからの情報発信は、「誰に届けたいか」を明確にし、その目的に合ったプラットフォームを選ぶことが大切です。採用広報も例外ではありません。