A. 表現の言葉だけで、使える・使えないが決まるわけではありません。サイト全体から、お客様がどんな印象を受けるかで判断されます。そのうえで、特に注意が必要な表現があります。
「この言葉はOK、この言葉はNG」という単純な線引きがあるわけではない、というのが実際のところです。広告表現は、ひとつの言葉を取り出して見るのではなく、文章・写真・動画・全体の構成を通して、一般のお客様がどんな印象を受けるかという観点で見られます。
そのため、同じ言葉でも、根拠がしっかり示されていれば問題なく、逆に、直接的な表現を避けていても、全体として実態以上の印象を与えるなら、指摘の対象になり得ます。
関わってくる法律・ルール
まず、どの業種にも広く関わるのが景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)です。ここでは、大きく2つの表示が禁じられています。
優良誤認表示……実際のものより著しく優れていると見せる、あるいは事実に反して競合他社より著しく優れていると見せる表示。
有利誤認表示……価格や取引条件について、実際よりも著しく有利であると見せる表示。
効果や優位性を示す表示については、事業者がその内容に対応した合理的な根拠を示せることが求められます。根拠は「何かあればいい」のではなく、客観的に実証されていて、表示した内容とちゃんと対応している必要があります。
これに加えて、業種によって適用されるルールが変わります。健康や身体に関わるもの、食品、化粧品、医療・医薬品、金融、不動産、人材派遣など、それぞれに個別の法律や業界のガイドラインがあります。同じ表現でも、業種が違えば扱いが変わる、ということが普通に起こります。
特に注意が必要な表現
経験上、次のような表現は、根拠の求められ方が厳しくなります。ご希望としてよく挙がるものでもあるので、あらかじめお伝えしておきます。
「ナンバーワン」「No.1」「地域一番」などの表記
これは、客観的な調査に基づいていること、その調査が公正な方法で行われていること、そして調査の出典・時期・範囲などを明示することが求められます。「お客様からよく言われる」「体感として一番だと思う」といった理由では、根拠として認められません。何を対象に、いつ、どんな方法で調べた一番なのかを示せない場合、使用は避けることになります。
「他より優れている」「他は○○だが当社は違う」など、他との比較や、他を下げる表記
比較そのものが直ちに問題になるわけではありませんが、比較する場合は公正な条件で比較した客観的な根拠が必要です。また、他社を貶めるような表現は、景品表示法とは別に、信用を毀損する行為として不正競争防止法などの問題にもなり得ます。「他の同業者はこうだが、うちは違う」という見せ方は、事実に基づかない場合、リスクが高くなります。
「必ず治る」「絶対にできるようになる」「100%」などの断定的な表記
効果を断定する表現は、その断定どおりの結果を、すべての利用者に保証できる根拠がなければ使えません。人によって結果が変わるものについて「必ず」と言い切ることは、通常できません。特に、身体や健康、収入や結果に関わる分野では、断定表現は厳しく見られます。
お客様の声・体験談を、誰にでも同じ結果が出るかのように見せること
お客様の声を載せること自体は問題ありません。ただ、個人の体験談は、それだけでは効果の根拠になりません。並べ方や見せ方によって「誰でもこうなる」という印象を与えると、体験談を根拠にした効果の表示とみなされ、別途、客観的な根拠が求められます。「効果には個人差があります」といった小さな注意書きを添えれば済む、というものでもありません。全体の印象で判断されるためです。
ビフォーアフターの写真・動画
変化を示す素材は説得力がありますが、それが一般的に再現される結果であるかのように見せる場合、上と同じ問題が生じます。業種によっては、この種の表示に個別のルールが定められていることもあります。
当事務所での進め方
こうした事情があるため、当事務所では次の流れで進めています。
1. まず、掲載したい内容でフレーム(構成案)を作ってください。
どんな言葉で、何を、どう伝えたいか。ご希望をそのまま形にしていただいて構いません。この段階で表現を我慢していただく必要はありません。
2. そのフレームをもとに、当方で消費者庁および関係する管轄各所へ問い合わせを行います。
業種によって、確認すべき窓口も、適用される法律・ガイドラインも変わります。そこも含めて確認します。
制作中の問い合わせですので、指導などの罰則はありません。ですので、この時点で相談しておくことが重要です。
3. 結果を受けて、調整したフレーム案をお送りしますので、再度ご検討ください。
4. ご希望が叶うようご一緒に調整は行いますが、明確に「使えない」と言われた表現は使用しません。
公開後のリスク回避のため、この点は、あらかじめご了承ください。
なぜこの順番なのか
デザインや見せ方の工夫で、表現できるコンプライアンスの範囲そのものを広げることはできないからです。
まず「何を伝えたいか」を決め、「どこまでの内容ならコンプライアンスの範囲内で伝えてよいのか」という枠が決まり、その枠の中で「どう魅力的に見せるか」を考える。
この順番でないと、作ってから作り直しになったり、公開後に指摘を受けたりすることになります。
また、当事務所は法律の専門家ではありません。ここに書いた内容も、一般的に知られている考え方をお伝えするもので、個別の判断ではありません。最終的に使えるかどうかは、管轄する窓口に確認するのが確実です。だからこそ、私たちの判断で「たぶん大丈夫でしょう」と進めるのではなく、実際に確認を取ってから作る形にしています。
一見、遠回りに見えるかもしれません。ですが、確認を取ったうえで作ったものは、安心して長く使えます。お客様の事業を守るための順番だと考えています。

飯田市でホームページ制作・広告運用をサポート|デザインスタジオiR
牧内理恵
まきうちりえ
飯田市在住、広告制作歴20年以上。これまで200名以上のクライアント様と向き合い、100件以上のサイト制作を手掛けてきたデザイナー兼エンジニアの牧内理恵です。御社の強みを引き出し、業績アップに繋がるWebサイト・ネットショップ・販促ツールをご提案します。拠点とする長野県内はもちろん、全国各地からのご依頼にも柔軟に対応しております。
「相談してよかった」と言っていただける、飯田下伊那地域のパートナーとして。
長野県飯田市を拠点に、ホームページ制作やECサイト構築、Web運用のトラブル解決を承っています。20年以上のキャリアで培った「伝わるデザイン」と「確かな技術」で、御社の業績アップを支えます。飯田・下伊那エリアはもちろん、全国からのオンライン相談も大歓迎です。
「ホームページを作りたい」「ホームページをリニューアルしたい」といったご依頼もお気軽にお声がけください。
※強引な勧誘は一切ありませんので、安心してお悩みをお聞かせください。
