本記事では、所有者が同じエックスサーバーのアカウント間でドメインを移設する手順を解説します。 同一サーバー会社間の移動は難しくありませんが、「一度ドメインを削除しなければならない」という特有の工程があるため、慎重な作業が求められます。
1. 最重要:作業前に知っておくべきこと
エックスサーバー同士の移管において、最も重要なポイントは以下の通りです。
- ドメインの再登録が必要: 同じドメインを新サーバーで使用するためには、旧サーバー側で一度ドメイン設定を「削除」し、新サーバー側で改めて「追加」する必要があります。
- データのバックアップ: ドメインを削除してもサーバー内のデータは残せますが、作業前に必ずファイルとデータベースのバックアップを手元に取っておきましょう。
2. 移行作業のステップバイステップ
ステップ1:旧サーバーでのドメイン削除
まず、旧サーバーのパネルからドメイン設定を解除します。
- 操作: サーバーパネルの「ドメイン設定」から対象ドメインを削除します。
- 【重要】万が一への備え: 削除の際、「ドメイン設定の初期化(関連するファイルやメールアカウント等の削除)」にチェックを入れるか確認を求められます。このチェックは必ず外してください。 チェックを外しておくことで、万が一移管がうまくいかなかった場合でも、旧サーバー内にファイルが残り、元の状態に戻しやすくなります。
ステップ2:新サーバーへのドメイン追加
次に、新サーバー側でドメインを受け入れる準備をします。
- 操作: 新サーバーのパネルから「ドメイン設定追加」を行います。
- 自動生成: 追加が完了すると、サーバー内に
/ドメイン名/public_html/というフォルダが自動的に作成されます。
ステップ3:ファイルのアップロード(階層に注意)
もっとも間違いやすいのが、FTPでのアップロード先です。
- 正しいアップロード先:
/ドメイン名/public_html/ - 注意点: エックスサーバーには初期ドメイン(
irXXXX.xsrv.jp等)用のフォルダも存在しますが、そこにはアップロードしないでください。必ず本番用ドメイン名のフォルダ内にあるpublic_html直下に、wp-config.php等のファイルが並ぶように配置します。
ステップ4:データベースの設定と修正
最後に、WordPressが新しいデータベースと通信できるように設定します。
- PHPの切替: サーバーパネルの「PHP確認・切替」で、最新の推奨バージョンに変更します。
- wp-config.phpの編集: 新サーバーのDB名、ユーザー名、パスワード、および「MySQLホスト名」を正確に書き換えます。
- アクセス権の付与: エックスサーバーの「MySQL設定」画面で、対象のデータベースに作成したユーザーを**「アクセス権所有ユーザー」として追加・紐付け**します。この作業を忘れると接続エラーになります。
3. 反映までの待ち時間について
すべての作業が完了しても、ブラウザには一時的に「無効なURLです」と表示されることがあります。
- 反映待ち: これはサーバー側のプログラム設定が有効になるまでの待機時間(通常1時間程度)です。
- SSL設定: 無料独自SSLの設定も、ドメイン追加直後はエラーになることが多いため、1〜2時間置いてから再度「SSL設定」画面で追加してください。
最後に
エックスサーバー間の移管は、正しい階層への配置とデータベースの権限設定さえ行えば、確実に行うことができます。手順を一つずつ確認しながら進めてみてください。

